法務通信―新時代― Vol.20
1+1は2以上になりますか?
みなさんこんにちは。行政書士の佐藤勝太郎です。暑くてジメジメした日が続いています。東北はまだ梅雨が明けていませんが、先日、山形・秋田ではたいへんな豪雨に見舞われました。これは、今年はラニーニャ現象で、特に日本海側東北部の気温が高温なので海上の大量の水蒸気が線状降水帯となって内陸に流れ込んでいるためと言われます。東北は今年の梅雨明けは遅いようですが、また、明ければ明けたでギラギラした猛暑が危険な暑さとなって待ち構えています。昔はカラッとした青空を見て気分も高揚し、なんとなく積極的になったものでした。今は、気温が40度近い猛暑に備え冷却グッヅを買ったり、外出を控えたり、子ども達の楽しみのプールも中止と、ひたすら熱中症の防衛策をとるようになりました。
さて、暑い夏の高校野球もこれからですが、今は暑さ対策の一環で「クーリングタイム」が行われています。5回裏のタイム10分間の休憩ですが、この時間に燃える闘魂が水入りで試合の流れが大きく変わる可能性がありますね。野球はそもそも団体競技なので、一人だけスタープレイヤーがいても他のプレイヤーが劣っているならばピンチでエラーと勝運は遠ざかってしまいます。ただ、会社など組織を組んで集団で仕事をする場合には、一人ひとりが仕事を別々にしているよりも二人であるいは数人で手分けし協力して仕事を進める方が効率よく多くの仕事をすることができます。

しかし、二人が共同する場合でも1+1が2にならない場合があります。たとえば、あるライブでXが1,000人のファンを集める力を持っていたとします。同じくYが700人のファンを集める力があったとしても、仮にX+Yの二人が協力してライブを開いても合計の1,700人以上が集まるかと言えば必ずしも集まらないことがあるのです。
また、二つの会社が鳴り物入りで合併して、うまくいけばそれまでの別々の会社の利益を合わせた以上の相乗効果が起きることもありますが、逆にうまくいかずに業績が悪化することもあります。結婚もX+Yですが必ずしも合わせて2、またはそれ以上の効果があがるとも限りません。人も会社もそれぞれ長所・短所を持っているとすれば、合併で業績がアップした企業はそれぞれの長所で大いに相乗効果を発揮した企業といえましょう。また、華々しく結婚した二人がちょっとしたすれ違いからお互いの短所攻撃を繰り返している間にお互いのよいところが相殺されてとうとう溝が埋まらなくなってしまったという場合があります。
さあ、この夏の猛暑をどう乗り越えるかが課題ですが、まずは、エアコンの効いた部屋のテレビで高校野球を見ながら過ごすのが最善の対策と思っていますが、みなさんはどう乗り越えられるでしょうか。気候変動は人間と環境のバランスを崩していますが、一刻も早くお互いの長所を取り入れた持続可能な地球を願いましょうね。